黄色い軸が鮮やかなスイス、プロディールのボールペンです。
低価格な単色ボールペンといえばキャップ式、ノック式が多いところですが、こちらは頭を反時計回りに回するとペン先が繰り出される回転ノック式になってます。多機能ペンで多いロータリー式の単機能版…と言った方がピンとくるのでしょうか?最近ではトンボの「ZOOM 707」など、少し背伸びしたペンに採用されているのをいくつか見ることはありますが、低価格なペンではめずらしいタイプです。
ペンを持って、指パッチンのようにクリップを弾くと、「カチッ・パチッ」という気持ちいい音と同時に気持ち良くペン先を繰り出すことができます。気持ち良さと引き換えにノック音がうるさいのがやや難なので、そのへんはうるさがられない程度にパチパチするのがいいと思います。「押す」ノック式と比べ、「回す」という動作が少々面倒なのが回転ノック式。そうは言っても、この「回す」感覚に慣れてしまうとそんな先入観もどこかに飛んでしまいそうなくらいです。
中には白いリフィルが入ってました。油性の太字で、思っていたよりもするする書けるのがうれしいです。日本ではあまり知られていない海外メーカーなので、純正リフィル単体での入手はやや難しいことが予想されますが、パーカー互換サイズのリフィルが使えるので、ゲルインクに入れ替えてみるのもおもしろいかもしれません。
低価格でもさりげないロゴとシンプルな色使い。そして粘土を引っ張って曲げたかのような継ぎ目のないクリップ。ノック部分が見えない点もさらに美しさを際だたせてる1本です。なりふり構わず使いやすさと環境にこだわった国産の低価格ボールペンが忘れていたものがあるような気もします。多くの人が気軽に手を伸ばせる低価格のペンこそ、使い捨てにするにはもったいないくらいの、使いたくなるデザインが欲しいところですね。