Top > おはなし > サム・トレーディング「COLOR MASTER」
扱いやすい筆ニブ装備で1本200円。実は、それだけでもうれしいんです。
マスターの名を冠してはいても、聞き覚えのない方もいらっしゃるのではないでしょうか。現代版サムホルダーを作ってるサム・トレーディング社が発売している水性マーカー「COLOR MASTER」です。どちらかといえば文房具コーナーよりも画材コーナーに置いてることが多いと思います。色キャップ＋黒い軸の組み合わせで、明るい色でも目に優しい外観もうれしいのですが、持ち味はなんといってもこのブラシ（Brush）と筆記幅0.3mmほどの極細（Extra fine）の組み合わせにあります。
水性で極細＋筆ニブのマーカーは多いようで実はかなりの少数派。水性顔料マーカーなのでにじみや裏移りも少なく、耐水性も備えているという優れもの。コピックなどのアルコール性マーカーに比べると若干ムラが出やすい面はありますが、そこはあくまで画材としての話なので、文房具として使う場合はさほど気にする必要はないでしょう。ノートに書くような細かい文字から、マーキング、広い部分の色塗りまで、1本で幅広くこなすことができるのがうれしいです。
筆でマーキングと言うとピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。ところが実際やってみるとこれがなかなか便利なもので、筆先のコントロールに慣れると小さい文字から大きい文字までを1本でスイスイと気持ち良く引けてしまうのです。引いた時のエッジの形と、定規が使えないのさえ気にしなければ、学生のみなさまにとっても、より快適に試験対策ができるのではないでしょうか？鮮やかなリキッドベースのまま普段とは違った感覚のマーキングを楽しみたい方に、これはぜひおすすめしたいところです。
カラーは60色と充実していますが、画材ということで、文房具ファンにとっては「マーキングにはちょっと向かないかな…」と感じてしまうような濃いめの味付けになってます。薄めの色も文房具系マーカーとは違った色合いが好きだったりします。マーキングにも文字にも使えるくらいのちょうどいい色があると、幅広く楽しめそうです。
ロングサイズの16.6cmがペンケースに入れにくくて困るのと、放っておくと細い方が書けなくなってしまうことがあるのが難点ではないかと思います。買ってから悲しい思いをしないように、購入前には試し書きをしっかりと。楽しく使った後は注意書きにもあるように、横置きにしておくのがベストでしょう。
