カッティングエッジ付きで文字が大きいのがうれしい20cm。700円はちょっと高いかな?
出会いは中学1年。確か文化祭シーズンだったと思います。「カッター+定規の直線カットに失敗しても削れない定規が欲しい!」「でも下地が見えない金属定規なんか嫌だ!」そういうわがままな思いの中で、大きな文房具店で出会ったのがこの「HC-20」。方眼定規ということで、学校でペンケースに入れて使うにはガタイの大きい定規です。ライオン事務機というメーカーを初めて知ったのもこの時で、今思えば、至ってクツワ一筋だった定規人生を曲げてくれたのもこの定規だったのかもしれません。
特徴としては目盛り、方眼、数字はブラック1色。まさにコントラスト重視の真っ向勝負。ブルーカラーがきれいなクツワの方眼定規と比べると、モノクロで鮮やかさはないながらもきりっとした印象があります。5cmごとに太いラインが縦に引いてあり、数字も大きくなって見やすいのがいいところ。見た目だけではなく、肉厚で透明度もしっかり、そこは文句なしです。そして本来であれば、そのスキマを埋めるかのように5mm方眼がびっしり…のハズなのですが、見ての通り数字部分には方眼がなく、カッティングエッジから方眼4つ分、縦2cm×横21cm(予備寸法含む)が方眼領域になってます。
縦の1mm目盛りも方眼領域、しかも両端のみにしか付いてないので、20cmの「HC-20」はいいとしても、30cm「HC-30」、45cm「HC-45」と長くなるにつれて、使い方によってはツライところもあるでしょう。方眼定規として考えると、「大きい割に柔軟さにはやや難」という中途半端な存在になってしまうのかもしれません。
しかし、この「ちょっとゆるめの仕様」のおかげで、数字が読みやすくチカチカしないのもまた1つの良さで、学校や仕事から帰ってきて「さあ、今日は何をしようかな?」机に向かう疲れ目さんでも、パソコンと紙原稿を行き来しつつ「もうすぐ原稿の締め切りなのに〜」と大あわてのお絵描きさんでも、この大きな文字とハイコントラストが優しく迎えてくれるのです。
どこか抜けてるけど仕事はちゃんとこなすおっとりさん的なイメージで。こんな娘ですがひとつよろしくおねがいします。